頭痛

 

慢性頭痛で悩む人は多いのですが、クリニックを受診する人は珍しいようです。理由のひとつには、どこに行けばいいのか分からないという情報不足もあるのかも知れません。ずっと続いているから仕方ないと諦めている患者さんもいらっしゃるようです。

頭痛の種類はいろいろあります。くも膜下出血や脳腫瘍のようにMRIの検査をすれば診断が付く頭痛もありますが、片頭痛(偏頭痛)や、緊張型頭痛、群発頭痛、三叉神経痛など、ほとんどの慢性頭痛はMRIやCTなどの検査をしても異常は指摘できません。

検査をして異常がない場合にも、やはり頭痛はあるのですから、そこから治療がスタートします。

慢性頭痛の治療には、それぞれの病型にあった正しい薬剤選択が必要です。片頭痛の患者さんが、緊張型頭痛(世間では肩こり頭痛と言われています)の治療だ けを受けているという場合もあります。また、いつもは緊張型頭痛が多い患者さんが、実は、時々片頭痛の発作も起こしていたりもします。緊張型頭痛の中に も、筋肉や関節にかかわる末梢神経が主原因のものと、脳の機能が深く関わるものなど、症状によって治療方法は変わります。

お薬を飲む以外にも治療方法は沢山有ります。当院では、患者さん一人一人の頭痛について出来るだけ細かい原因検索・診断を行います。その上でその方に適した方法を一緒に探します。ガイドラインや信頼できる報告などに基づいて、標準的で正しい治療を行います。

一度、当院であなたの頭痛について一緒に考えてみませんか。

 

 

 

めまい

 

めまいには色々な種類があります。症状で言えば「ぐるぐる眼が回る」「ふらふらする」「ぼーっとしてしまう」などです。原因の多くは三半規管や耳石器など の耳鼻科的な問題といわれます。しかし、放っておくと危険なめまいもあります。例えば、脳血流の異常によって起こるめまいや、不整脈によるめまいが挙げら れます。貧血やホルモンの異常など採血で診断できるめまいもあります。またストレスが原因でめまいが悪化している場合もあります。

「以前にめまいが起こったけれど、自然に治ったから大丈夫」という方も、一度は受診してみて下さい。今までの症状は脳卒中などの危険信号だったのかも知れ ません。原因がはっきりしなくても、その症状が「体の不調」であることは間違いないことです。一緒に診断や治療方法を探しましょう。

診察をしても、検査をしても異常が見つからず、薬を飲んでも治らない、それでもめまいがあるという慢性的なめまいの方もいらっしゃると思います。めまいを改善するリハビリや、めまいの改善を妨げている心理的な原因を探すカウンセリングなども取り入れて診療します。

 

 

 物忘れ

 

年齢と共にどんどん記憶力が良くなっていくという人はあまりいません。健康な人でも物忘れをして、どんな人でも物忘れの頻度は増えていくものです。 しかし 単なる年齢的な物忘れと、物忘れを伴う認知症を同じように扱うことは出来ません。年齢で増えてゆく物忘れと違い、多くの認知症は治療が可能だからです。
認知症には、色々な種類の疾患が含まれています。有名なアルツハイマー型認知症以外にも、脳血管性認知症(脳梗塞などの症状として起こる)、レビー小体型認知症、アルコール性認知症、などがあり、それぞれ治療方法は違います。
物忘れが気になる、認知症になったらどうしよう、もう自分は認知症じゃないかと心配、そんな方は是非ご相談下さい。

昔と違い、現在は、治療方法の選択肢が沢山用意されています。
高血圧・糖尿病・高脂血症などを、ちゃんと治療するだけでも、認知症を予防したり、進行させない効果があるのです。もしも認知症になってしまっても、10年前には無かった新しい認知症の治療薬も次々と使われるようになっています。
認知症だと診断されたら怖い、だから医者にかかりたくない、と心配はしないで下さい。
すぐに認知症と診断することはありません。
それに、もしも認知症の傾向があったとしても、(なかったとしても、)あなたにとって一番良い方法を一緒に考えて行くことが出来るからです。

 

 

睡眠時無呼吸症候群


睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に呼吸が停止する病気です。
御家族などに、ひどいイビキや睡眠中の呼吸停止を指摘されることはないでしょうか。
またご自分で、寝苦しさや目覚めの悪さ、日中の過度の眠気、などを感じませんか。
肥満が原因の睡眠時無呼吸症候群を放置すると、年単位で見れば脳や心臓などの病気を引き起こし、命に関わることもあると言われています。
当院では、睡眠時無呼吸症候群を含め、睡眠の不調をどうやって解決していくべきなのか、適切な診断と治療の方針を提案できます。
是非ご相談下さい。


また、当院では、高血圧、糖尿病、肥満症のような生活習慣病の改善に、食事療法や運動療法と並ぶ重要な治療方法として睡眠療法を重視しています。
良い睡眠が得られるようになるだけで、血圧が安定したり、血糖値が改善する、または肥満が改善するという非常に多くのメリットがあります。

 

 

不眠症


眠れないという症状は、辛いものです。
寝付きが悪い、眠りが浅い、嫌な夢を見る、まだ寝たいのに目が覚めてしまうなど色々な種類があります。
睡眠薬で眠るのは割合と簡単なことです。
しかし、お薬を使う上で、本当に大事なことは、不眠の原因になっている心の不調や体の不調を見逃さないことです。
眠れない理由を医師と一緒に考えることは非常に大切なことです。
そうでなければ、いつまでも睡眠薬がやめられなくなってしまうかも知れません。


脳、ホルモン、心臓など様々な身体疾患の可能性も見逃してはいけません。
しかし、眠れないことの原因が、明らかに気持ちや心の精神的な問題であると、ご自分で分かっている場合には、心療内科や精神科の受診を優先することをおすすめいたします。。

 

 

てんかん

 

てんかんで大切なことは発作の予防です。
お薬を飲んでいても発作が起こるというような場合には、早急に診断の見直しを行います。
発作の型によっては、より有効な薬剤を見つけることが出来るかもしれません。
 発作の型を診断する上で重要なことは、発作の状況を出来るだけ詳細に、医師に知らせることです。
 意識のない時間はどれぐらいあったのか、顔つきはどんなだったか、筋肉が突っ張るような症状はあったか、体のどの部位から始まったか、それが何分ぐらい 続いたか、痙攣があったか、どれぐらいの時間続いたのか、など、出来るだけ詳細に医師に伝えていただくことが重要です。
 一般的に新世代薬と呼ばれるガバペン(商品名;以下同様です)、トピナ、ラミクタール、イーケプラなどの薬剤は、これら以前のものよりも副作用が少ない のが一番の特徴です。当診療所ではこれらの新世代薬に変えてみたいという希望のある方には積極的に変更を応援しています。変更が発作を誘発することもあり ますので、既存薬との併用期間や用量に関しては慎重に行います。
  当診療所は東京都から自立支援医療機関(精神通院)の指定を受けておりますので、てんかんに関わる診察料・検査料・薬代などの医療費は現在の3割負担から 1割負担に軽減することが出来ます。ご本人が診断書とともにお住まいの区市町村へ申請することが必要ですので、ご相談ください。

 

 

自律神経失調症

 

自律神経(交感神経と副交感神経)は全身に影響を及ぼしているため、その乱れが生じると局所的のものから全身的なものまで様々な症状をきたします。
 

ただし多くの場合、その原因は心理・精神的なものです。

ご自身で全く思い当たる理由がない場合には、内科的、脳神経学的な原因検索を行う価値があります。

もしも、強いストレスなどの、思い当たる理由がある場合には、心療内科や精神科の受診を優先することをおすすめいたします。